桜桃忌/2021年

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タグ桜桃忌, 2021(令和03)年, 太宰治生誕112年, 太宰治没後73年, 古本カフェ・フォスフォレッセンス, 桜桃ネックレス, 縁のと。


 
桜桃忌(三鷹「禅林寺」墓前・銀座「ルパン」)on 2004(平成16)年6月19日

2021/06/19

2021(令和03)年  

前日の天気予報どおり今日は朝から梅雨特有の雨で、湿度はそれなりにあるものの、寝冷えするほど朝方は冷えた。
山崎富栄が眠る永泉寺には先日行ってきたところであるし、禅林寺の墓参の後に寄る古本カフェ・フォスフォレッセンスは午後からの営業であるのは調べがついている。
改めてネットで天気予報の詳細を調べてみると、こちらの天気は午後から雨が止んで曇りになり、三鷹も15時頃は雨がほぼ止むようだ。急いで午前中から出掛けるより、午前中はゆっくりしてから、やおら午後から墓参に出掛けることにした。

禅林寺 太宰治墓前 2021(令和03)年

毎度のことながら、墓参の前に簡単な花束とビールを買おうと生協に寄ったら、会計のレジ担当者(支那人だった)が不慣れなせいかレジ渋滞に見舞われたのもあって、墓前に到着したのは15時ちょっと前だった。
桜桃忌は墓参する時間帯にもよるが、今年は去年に比べて墓参者が多い印象だ。それでも例年で考えると普通か、いくらか少ない感じであった。昨年は明らかに「コロナ禁忌」で墓参者が少なかった。

墓参に集まった人々の列

昨年発生した「コロナ禍」は、日本中の専門家の予想をことごとく裏切り続け、夏になっても収束しないどころか、そのまま年を越してしまった。
まさかこんな調子で2年目を迎えるとは誰も思ってはいなかっただろうが、私が知る中では、早い人で昨年の8月頃には「このコロナ・パンデミックは変だ」と気付き、ネットで情報を発信している人たちがいた。それもだだの一般人ではなく、PCR検査を毎日やっている研究者が「コロナ茶番だ」と一刀両断していたのだ。
少なくとも昨年の秋以降、良識ある複数の医師がFacebookを中心に「PCR検査の事実」と「PCR陽性≠感染者の真実」を次々と投稿し、今現在も続くマスコミの虚報について異議を唱え出した。
私のようなパソコン重篤中毒のネット依存人間でなくとも、昨年から延々と続くテレビの新型コロナ報道に、違和感と不自然さを感じない方がどうかしている
ともあれ、第3波の時にテレビでは「自粛が足りない」だの「慎重な行動を」しろだのと言っていたのが、第4波で緊急事態宣言が出されても大人しく従わない国民に対して「自粛疲れ」や「緊急事態慣れ」と言うようになった。
いい加減、多くの人が「気付いている」のではないか?と思わなくもないが、実際のところは先日の「(沖縄を除く)緊急事態宣言 20日解除」の報道があったからだろう。
確かに混み合う時間帯ではあるが、時たま雨がパラつく程度で、雨が止んだのも大きかったかも知れない。

お墓に座り込む女性

次から次へと墓参者が集まって来たので、私は後から来る人の邪魔にならないよう、そそくさと墓前に一礼してからお墓の中に入ってお供えの花とビールを置き、手を合わせて心の中で報告してから缶ビールを開けて乾杯するや、ひと口呑んですぐに一礼してお墓を出た。
写真を撮るのは失礼かな?とは思ったが、折りたたみ傘を差したまま、ずっと動かずに座っている女性(だと思う)がスゲー!気になっていて、声を掛けたい衝動に襲われていたが、ビール片手に失礼かと思って遠慮した。
墓前の周りに佇んでいる人たちも恐らく同じ様に声を掛けたい気持ちはあるものの、私と同様に、この女性に声を掛ける勇者は現れなかったようだ(知らんけど)。
私の場合は毎年桜桃忌の墓前で会う人(太宰ファン)はほぼ皆無であるし、例外として酔っ払っているように何事かを大声で呟いている電波系ジジイが今年もいたので、そのジジイとは反対側の、太宰のお墓から離れた所で一服しながらビールを呑んでいた。
コラル5Fの常設展示「太宰治展示室 三鷹の此の小さい家」に寄りたいのもあり、ビールは1本でよして古本カフェ・フォスフォレッセンスさんへ向かうことにした。

古本カフェ・フォスフォレッセンス

 

お店の案内看板

向かう途中、「混んでますか?」と電話したら「5~6人の方がお待ちで、15分ぐらいお待ちいただくようになります」とのこと。
やっぱり桜桃忌の日はみんな行くんだなぁと思って「分かりました。とりあえず向かいますので」と電話を切ろうとしたら、「あ!いつもありがとうございます。声で分かりました(笑)」と。変に名乗るのもアレだし、と思っていたらバレテーラw

手渡された整理券

外観の写真を撮っていたら、店主がサッと現れて整理券を手早く正方形の付箋に書いて手渡してくれた。「イベントの展示をやってますから、ぜひ見てって下さい」とのことで、サッと店内へ戻ってしまった。

太宰先生と私の週末展

 

「太宰先生と私の週末展」太宰治検定の展示

私ももっと早くこのイベントを知ってたら応募したんだがなぁ(詳細は太宰治イベント情報/2021年ページ参照)。
「太宰先生と私の週末」展の写真を撮りつつ、展示を一枚一枚見ていると「去年、お会いしましたよね?」と、若い女性(残念ながら子連れ←)に声を掛けられた。去年の桜桃忌に墓前で「これからフォスフォレッセンスに行かないか」みたいな話をしていた、三鷹が地元の女性だ。
お名前を伺ったかも知れないが、私は人の顔と名前が覚えられない人間なので、お名前は失念しているが(そもそも聞いてなかったかな・・・?)、感じの良い人だという印象で覚えている。
女性の方も、私のことを「ウェブサイトで記事を書いている人」と覚えてくれていたらしく、先日の「はじめての「白百合忌」顛末 」の話などをしながら、一緒に入店の順番を待った。
あまりに私の文章を褒めてくれるので恐縮しきりだったが、ずーっと!本サイトを構成しているPukiWiki関連の開発を優先させていて、コンテンツが貧弱な上に大した記事を書いていないから、なんと挨拶してよいやら困ってしまった。

店内の物販コーナー

入店の順番が来て店内に入ると、去年同様カフェが中止の代わりに物販コーナーが(今年は特に)充実している。
画像右上の『太宰婚』は、店主が太宰治生誕110年を記念して自費出版されたモノで、私は初版を買い求めて読み、クソ長く読む価値もない記事を書いたりしたが、その新装版である。
また、画像右下にある『風紋五十年』は、今となってはレアで、恐らく今後は購入することすら難しくなるだろう。もう文壇バー「風紋」が閉店して3年が経つし、一般書店に出回らなくなって久しい本だから、フォスフォレッセンスさんらしいラインナップだとしか言いようがない。
実は、そういった本よりも私と、一緒に入店した女性が注目したのは、画像左端の桜桃のネックレス(1,800円)だ。

女性「私に買ってくれてもいいんですよ? ( ^ω^)ニッコリ
ワシ「分かった!じゃ、私が買って2,000円で売ってあげますよw」
女性「( ´゚д゚`)エー
ワシ「しかし、コレは正に『桜桃』の・・・」
店主「そうなんですよ!」

買おうかどうしようか、ちょっと悩む。
だってワシ、(おとこ)の子だし。

女性「このネックレス、似合うと思いますよ!?」 ← 絶対ウソ
店主「ガールフレンドにプレゼントですか?」← んなモンはいねー!ヽ(`Д´)ノ
ワシ「・・・記事ネタに買うかw」 ← 結局買う人

桜桃ネックレスは私とその女性が買ったので完売となり、その後女性は外で入店を待っている人がいるからと、挨拶もそこそこに帰ってしまわれた。

桜桃ネックレス

 私の家では、子供たちに、ぜいたくなものを食べさせない。子供たちは、桜桃など、見た事も無いかもしれない。食べさせたら、よろこぶだろう。父が持って帰ったら、よろこぶだろう。蔓を糸でつないで、首にかけると、桜桃は、珊瑚の首飾りのように見えるだろう。

出典:太宰治「桜桃

正に、この「珊瑚の首飾り」のような素敵なネックレスが商品として販売されている事実に、私は感動すると同時に度肝を抜かれた
店主に聞いてみたら、ハンドメイドで作成されている方がいるとのことで、カードをいただいた。

グッズ製作者のカード

明らかに手作りらしい名刺サイズのカードには、Twitterアカウントのみが記載されている。

こういった商品に出会えて購入可能なのも、やはりフォスフォレッセンスさんならではだ。こんな最高なお店が三鷹にあることを、三鷹市民は誇って良いと思う(つーか、その昔ワシが住んでた頃は太宰治なんて無関心だったじゃねーか!と言いたくはなるが)。
ともあれ、私のような無粋な野郎には、この素敵な桜桃ネックレスも、その他素敵なシュシュやピアスやイヤリングは無用の長物でしかないが、欲しいと思う太宰ファンは全国にいるだろう。
余計かつ大きなお世話だが、もし縁のと。氏がネットでこういったハンドメイド商品を販売したいのなら、ITの面でお手伝いしたいと思った(太宰文学の同好の士は仲間とみなすので、仲間からカネは取れない)。
今回の桜桃忌レポートは長くなったが、本当はこの程度の記事を毎回書きたいぐらいなのだ。
実は色々と考えていて、近々ネット活動の統廃合を実施する予定ではある。本サイトに関しても、本来はもっと時間を割いて手を加えたり、コンテンツを作りたいのである。

 


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